足腰を生き生き保つ

加齢や生活習慣が原因で足腰が衰えるロコモティブシンドローム(ロコモ)の人は、予備軍も含めて推計4700万人とされています。

階段よりエスカレーターを使い、買い物も信販売で済ませる便利な社会では、ますます体を動かす機会を失い、筋肉退化のリスクを高めています。
運動器は20歳代がピークで、65歳を超えると衰えは顕著になります。
早くから意識して筋肉を動かし、体がコチコチにならないように努めることが大切です。
日本体育協会公認アスレティックトレーナーで、ロコモ対策に詳しい曽我武史さんは「体は何歳になっても応えてくれる。60歳を過ぎても、運動習慣の積み重ねで筋力は復活し、運動器の健康寿命を延ばせる」と話します。
「抗ロコモ」に曽我さんが勧めるのが肩からわき、腰から股関節に至る筋肉をほぐすストレッチ。

大の字であおむけになり、手のひらを上にして顔は右を向く。

その状態で下半身を左にひねって足を交差させる。

さらに左手で右足の膝の裏をつかみ、腹側に引きつける動作を左右10回ずつリズミカルに繰り返します。
様々な筋肉に刺激が加わり、股関節周辺の動きもスムーズになり、足腰を生き生きと保てます。

腰痛予防にも効果的。テレビを見ながら寝転がってできます。

ただ、痛みを感じたら無理しないこと。
曽我さんは「続けると日常の動作が楽になるはず。10年先の体をつくっていると思って取り組んでほしい」と助言しています。